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売買仲介2026.08.29 (土)

再建築不可物件は売却できる?接道義務と出口を高松の仲介専門が解説

再建築不可の物件でも売却は可能です。建築基準法の接道義務をやさしく解説し、隣地の一部購入やセットバックで再建築可能にする方法、隣地所有者への売却など仲介での出口を、高松市の仲介専門会社が整理します。

再建築不可物件は売却できる?接道義務と出口を高松の仲介専門が解説

結論: 再建築不可の物件でも売却はできます。建て替えができないぶん住宅ローンが付きにくく、価格は通常の相場の5〜7割程度が目安とされますが、出口は複数あります。

  • 再建築可能にしてから売る — 隣地の一部を買う・セットバック・建築基準法43条2項の認定/許可
  • そのまま売る本命は「隣地の所有者」 — 一体で使える相手には価値が高い
  • 「再建築不可 買取」の専門業者はさらに安くなりがち。まず仲介で隣地に打診する価値がある

高松市で仲介を専門とする「よしもと空き家相談所」が、再建築不可物件の売り方を整理します。当所は仲介専門で、買取は行っていません。

再建築不可物件とは——接道義務で決まる

「再建築不可」とは、いま建っている家を取り壊すと、同じ場所に新しい建物を建て直せない土地のことです。今ある建物に住み続けたりリフォームしたりはできますが、更地にして新築、あるいは建て替えができません。

その原因のほとんどが、接道義務(せつどうぎむ)を満たしていないことにあります。

建築基準法43条の「2メートル以上接する」

建築基準法は、建築物の敷地について「道路に2メートル以上接しなければならない」と定めています(建築基準法43条1項)。ここでいう「道路」とは、原則として幅員4メートル以上のものを指します(同法42条1項)。

つまり、

  • 敷地が道路にまったく接していない(旗竿地の通路が細いなど)
  • 接していても接する長さが2メートル未満
  • 前面の道が建築基準法上の「道路」に当たらない

といった場合、接道義務を満たさず、新しい建物を建てられません。これが再建築不可の正体です。

幅員4メートル未満の「2項道路」とセットバック

古い住宅地では、前面の道が4メートルに満たないことがよくあります。この場合でも、法の規定が適用された際にすでに建物が立ち並んでいた幅員4メートル未満の道で、特定行政庁が指定したものは道路とみなされます。これを通称「2項道路」と呼びます(建築基準法42条2項)。

2項道路では、その中心線から水平距離2メートルの線が道路の境界線とみなされます。建て替えの際には、この線まで敷地を後退させる必要があり、これをセットバックといいます。後退した部分には建物や塀を建てられませんが、セットバックによって接道の条件を満たし、再建築できるようになるケースがあります。

自分の土地の前面道路が建築基準法上の「道路」に当たるのか、2項道路なのか、セットバックがどれだけ必要なのかは、高松市の窓口で調べられます(後述)。

なぜ売りにくい?いくらで売れる?

再建築不可物件が敬遠される最大の理由は、住宅ローンが付きにくいことです。

金融機関は、万一のときに担保として売却できるかを重視します。建て替えができない土地は担保としての評価が低く、住宅ローンの審査が通りにくくなります。結果として買主は現金で購入できる人に限られ、需要そのものが細ります。

そのため価格は、同じ立地の再建築できる土地の5〜7割程度が目安とされます(あくまで慣行的な目安で、接道の状況によって上下します)。

項目再建築できる土地再建築不可の土地
住宅ローン使いやすい付きにくい(現金購入が中心)
買主の幅広い狭い(隣地所有者・投資家などに限られる)
価格の目安相場どおり相場の5〜7割程度とされる
売却スピード標準的(3〜6ヶ月が目安)時間がかかりやすい

ただし、この「安さ」は工夫で埋められる余地があります。次章から、再建築不可を解消する方法と、そのまま売る出口を見ていきます。

再建築可能にしてから売る方法

接道の条件を満たせれば、その土地は「再建築できる土地」に変わり、価格も買主の幅も一気に広がります。主な方法は3つです。

1. 隣地の一部を買い足す

道路に接する部分が足りない場合、隣の土地の一部を買い取って間口を2メートル以上にする方法です。旗竿地で通路が狭いケースなどで有効です。隣地所有者との交渉が前提になりますが、わずかな土地の取得で再建築可能になれば、土地全体の価値が大きく上がります。

2. セットバックで条件を満たす

前面が2項道路の場合、前述のセットバックによって接道要件を満たし、再建築できるようになることがあります。後退が必要な面積や位置は、高松市の窓口で確認できます。

3. 建築基準法43条2項の認定・許可を受ける

接道義務を満たさない敷地でも、一定の条件を満たせば例外的に建築が認められる制度があります。

  • 43条2項1号の認定 — 幅員4メートル以上の農道など、道路に準じる通路に2メートル以上接する場合などに、特定行政庁が認定するもの
  • 43条2項2号の許可 — 敷地の周囲に広い空地があるなど、特定行政庁が交通上・安全上・防火上・衛生上支障がないと認め、建築審査会の同意を得て許可するもの(建築基準法43条2項2号)

これらの認定・許可の申請は、建築主や設計を担当する建築士が、建築確認の手続きの中で進めるものです。当所が建築確認や認定・許可の申請を代行することはできませんが、その土地に見込みがあるかどうかの見立てや、専門家への橋渡しはできます。

そのまま売る出口——本命は隣地の所有者

再建築可能にする交渉に時間がかかる、あるいは費用が見合わない場合は、現況のまま売るという道もあります。このとき最も相性がよい買い手が、隣地の所有者です。

なぜ隣地所有者が本命なのか

隣の土地を持っている人にとって、再建築不可の土地は「第三者にとっての価値」とは違う意味を持ちます。

  • 自分の敷地と合わせれば接道義務を満たして再建築できるようになる
  • 庭・駐車場・資材置き場として一体で利用できる
  • 隣が空き家のまま放置されるより、自分で管理できて安心

こうした事情から、隣地所有者は第三者より高く評価してくれることがあり、相場に近い水準で売れるケースもあります。仲介では、まずこの「隣地への打診」を丁寧に行うことが、価格を引き上げる近道になります。

リフォームして貸すという選択も

建て替えはできなくても、既存の建物をリフォームして賃貸に回すことは可能です。相場より安く取得できるぶん利回りを確保しやすいため、この点に注目する投資家が買主になることもあります。売り出し方は、こうした複数の買主層を意識して設計します。

古い建物が残る土地をどう売るかで迷っている方は、古家付き土地のまま売る?解体して更地で売る?もあわせてご覧ください。また、境界があいまいな土地の売り方は境界が未確定の土地は売れる?で解説しています。

「再建築不可 買取」の業者に売る前に

「再建築不可 買取」と検索すると、全国対応をうたう専門の買取業者が数多く出てきます。手っ取り早く現金化できる魅力はありますが、注意したい点があります。

買取価格は、そのぶん低くなりがちです。 通常の物件でも買取価格は市場相場の6〜8割が目安とされますが、再建築不可の物件は買取業者にとっても転売の難易度が高く、さらに買い叩かれやすい傾向があります。「すぐ売れる安心」と引き換えに、手取りが大きく目減りするおそれがあるということです。

だからこそ、買取業者に返事をする前に、まず仲介で隣地の所有者に打診してみる価値があります。前章のとおり、隣地所有者は物件を高く評価してくれる可能性がある相手です。この一手間を飛ばして買取に流れてしまうと、本来もっと高く売れたはずの機会を逃しかねません。

買取と仲介の違いや使い分けは、不動産の買取と仲介はどっちがいい?で詳しく整理しています。当所は仲介専門で買取は行っていませんが、だからこそ「まず高く売る道を探る」立場でご提案できます。

高松市での調べ方・進め方

前面道路の調査は「建築指導課」で

自分の土地が本当に再建築不可なのか、2項道路でセットバックすれば建てられるのかは、思い込みではなく公的な確認が必要です。高松市の場合、前面道路の種類やセットバックの要否は、高松市建築指導課(本庁舎9階/電話 087-839-2488)で調べられます。同課の建築審査第一係が、建築物を建てる際の道路の調査や狭あい道路の拡幅事業を担当しています。

まずここで前面道路の位置づけを確認しておくと、「再建築不可だと思っていたらセットバックで建てられた」「その逆だった」という取り違えを防げます。

老朽化が進んでいる場合の補助金

建物の傷みが激しく、残しておくこと自体がリスクになっている場合は、高松市の老朽危険空き家除却支援補助事業の対象になることがあります。市の基準を満たす老朽危険空き家について、除却工事費の3分の1(上限50万円)を補助する制度です。令和8年度は9月7日から2次募集が始まり、先着順で受け付けられます。制度の詳しい条件は高松市の空き家解体補助金まとめで解説しています。

ただし、建物を解体して更地にすると住宅用地の特例(200㎡以下は課税標準1/6)が外れ、土地の固定資産税がおおむね3〜4倍に上がる点には注意が必要です。再建築不可の土地は解体後に新築できないため、「解体して更地で持ち続ける」判断は慎重に。売り出しのタイミングは売却タイミングの考え方も参考にしてください。

県外にお住まいの方へ

県外にお住まいで、香川の実家や土地を相続した(する予定の)方へ、2点だけお伝えします。

  • 接道の状況は、現地に行かなくても第一歩を踏み出せます。登記簿・公図・古い測量図の写真をLINEでお送りいただければ、再建築不可の可能性が高いか、セットバックや隣地交渉で解消できそうかの当たりをつけられます。
  • 隣地への打診や役所での道路調査も、まとめて段取りします。売主が何度も帰省しなくても進められるよう、進め方をご案内します。

「帰省せずに香川の土地を手放したい」という方には、LINEでの写真査定から、IT重説・契約書郵送まで、来県ゼロで売却を完結する仕組みを整えています。


再建築不可の物件は、「建て替えられないから安く手放すしかない」と思い込まれがちです。しかし、接道の状況を正しく調べ、隣地への打診という本命の出口を丁寧にたどれば、想像より高く売れる余地があります。

よしもと空き家相談所は仲介専門です。買取は行っていませんが、だからこそ「まず高く売る道を探る」立場で、その土地の出口をご提案できます。認定・許可の申請や測量が必要な場合は、建築士・土地家屋調査士など専門家におつなぎします。

お問い合わせはこちらからどうぞ。LINEで「再建築不可かもしれない土地があります」とひとこと送っていただければ、宅建士・空き家管理士1級の代表が返答します。査定・ご相談は無料です。


出典・参考(2026年7月26日確認)

※接道の要否・認定/許可・税の取り扱いは土地の個別条件により異なります。本記事は2026年8月時点の一般的な情報です。建築確認・認定/許可の申請は建築主・建築士、測量・筆界特定は土地家屋調査士の業務です。

よくある質問

Q.再建築不可の物件でも売却できますか?

A.売却できます。所有権の移転そのものに制限はなく、現況のまま買主を見つけて売ることは可能です。ただし建て替えができないぶん住宅ローンが付きにくく、買主が限られるため、確定測量済みで再建築できる土地に比べると価格・スピードの面で不利になりやすいのが実情です。まずは査定で接道の状況を確認するところから始めるのが失敗の少ない進め方です。

Q.なぜ再建築不可だと安くなるのですか?いくらくらいで売れますか?

A.住宅ローンが付きにくく買主の数が絞られるためです。金融機関は担保評価を厳しく見るため現金購入が中心となり、価格は通常の相場の5〜7割程度が目安とされます。ただし隣地の所有者にとっては自分の敷地と一体で使える価値があり、相場に近い水準で売れるケースもあります。金額は接道の状況と隣地の事情で大きく変わるため、個別の査定が必要です。

Q.再建築不可の物件は誰が買ってくれますか?

A.本命は隣地の所有者です。隣の土地と合わせれば接道義務を満たして再建築できるようになったり、庭や駐車場として一体利用できたりするため、第三者より高く評価してくれることがあります。ほかにリフォームして住む人・賃貸に回す投資家などが買主候補です。専門の買取業者に流れる前に、まず仲介で隣地へ打診する価値があります。


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吉本光輝
吉本 光輝
KC合同会社 代表 / 宅地建物取引士 / 空き家管理士1級

香川県高松市を中心に、空き家の売却・管理をお手伝いしています。空き家再生事業にも取り組んでおり、建物の状態を見る目と売主様の立場に立った提案が強みです。

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