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よしもと空き家相談所よしもと空き家相談所
売買仲介2026.05.20 (水)

古家付き土地のまま売る?解体して更地で売る?判断基準

築古の家は解体してから売るべき?古家付き土地と更地売却のメリット・デメリットを比較。解体費用相場、固定資産税、3,000万円控除の2024年改正まで、損しない判断基準を解説します。

古家付き土地のまま売る?解体して更地で売る?判断基準

「解体してから売ったほうがいいですか?」

築年数の古い実家や空き家の売却相談で、最も多くいただく質問のひとつです。

「古い家が建ったままでは売れないのでは」「先に更地にしたほうが高く売れるのでは」——そう考えて、査定の前に解体業者へ見積もりを取る方もいらっしゃいます。

しかし結論から言うと、多くの場合、まずは古家付きのまま売り出すのが無難です。理由は4つあります。

  1. 解体費の先出しが不要 — 100万円以上の出費を、売れるかどうかわからない段階で負担しなくて済む
  2. 固定資産税が上がらない — 建物を壊すと住宅用地の特例が外れ、土地の税負担が大きく増える
  3. 買主が使い方を選べる — リフォームして住みたい人にも、建て替えたい人にも売れる
  4. 3,000万円控除は買主解体でもOKに — 2024年の改正で「売ってから買主が解体」でも特例が使えるようになった

それぞれ詳しく見ていきましょう。

古家付き土地のイメージ

古家付きで売るメリット・デメリット

築20年を超えた木造住宅は建物の市場価値がほぼゼロになるため、実務上は「古家付き土地」として、土地をメインに売り出すのが一般的です。

項目古家付きのまま売る解体して更地で売る
解体費の負担不要(買主負担 or 価格で調整)売主が先に負担
固定資産税住宅用地の特例が続く特例が外れて土地の税額が上がる
買主の幅住みたい人・建てたい人の両方新築目的の買主が中心
見た目の印象古い建物が残り敷地が見えにくい土地の形や広さがわかりやすい
売却スピードやや時間がかかる場合も早く決まりやすい傾向
契約上の注意建物の契約不適合責任は免責特約が一般的地中埋設物などのリスク確認が必要

固定資産税の「住宅用地の特例」に注意

住宅が建っている土地は、固定資産税の課税標準が200㎡まで6分の1(200㎡超の部分は3分の1)に軽減されています。建物を解体して1月1日時点で更地になっていると、この特例が外れ、土地の固定資産税がおおむね3〜4倍に跳ね上がるケースが多いのです。

売却に時間がかかった場合、上がった税金を払い続けるのは売主です。「先に解体」が裏目に出る典型的なパターンです。

契約不適合責任は免責特約でカバーするのが実務

「古い家を売って、あとから雨漏りなどでクレームが来ないか」という心配もよく聞きます。実務では、古家付き土地の売買は建物について契約不適合責任を免責とする特約を付けるのが一般的です(売主が個人の場合)。建物は「価値ゼロの現況渡し」、あくまで土地の取引として整理します。

ただし、知っている不具合を隠すと免責特約は通用しません。把握している傷みは正直に告知することが大前提です。

3,000万円控除は「買主が解体」でも使えるようになった

相続した空き家なら、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。以前は「売主が耐震改修するか、更地にしてから売る」ことが条件だったため、解体を選ぶ理由のひとつでした。

しかし2024年1月以降の譲渡からは、譲渡後に買主が翌年2月15日までに解体(または耐震改修)した場合でも特例が使えるように改正されました。古家付きのまま売っても控除を受けられる道が開けたわけです。詳しい条件は相続した空き家を売却するにはもあわせてご覧ください。

更地のイメージ

更地にしたほうが有利なケース

もちろん、解体してから売るほうが向いている場合もあります。

  • 立地が良く、土地需要が強いエリア — 高松市中心部など、新築用地を探す買主が多い場所では、更地のほうが早く・高く売れることがある
  • 建物が危険な状態 — 倒壊のおそれや屋根材の飛散など、残しておくこと自体がリスクになる場合
  • 建物が敷地の印象を大きく損ねている — 古家のせいで土地の広さや形が伝わらず、内覧の反応が悪い場合
  • 買主側から更地渡しの要望がある — 「更地渡し条件」で契約し、引き渡しまでに解体する方法なら、売れることが確定してから解体費を払えます

判断のチェックポイント

迷ったときは、次の点を確認してみてください。

  • 建物に雨漏り・傾きなどの大きな傷みがあるか
  • 土地の需要が強いエリアか(周辺で新築が建っているか)
  • 相続空き家の3,000万円控除を使う予定があるか
  • 解体費を先に払う資金的な余裕があるか
  • 売却を急いでいるか

ひとつ確実に言えるのは、解体は後からでもできるが、建てた家は元に戻せないということ。まず古家付きで売り出し、市場の反応を見てから更地化を検討する——この順番なら大きな失敗はありません。売り出し時期の考え方は売却タイミングの考え方で詳しく解説しています。

解体工事のイメージ

高松市の解体費用相場と補助金

木造住宅の解体費用は、おおむね坪3〜5万円が目安です。延床30坪なら90〜150万円程度ですが、接道状況や残置物の量、付帯工事(庭木・ブロック塀の撤去など)で変動します。

また高松市には、市の基準を満たす老朽危険空き家を対象に、除却工事費の3分の1(上限50万円。住民税非課税世帯はさらに手厚い枠あり)を補助する「老朽危険空き家除却支援補助事業」があります。対象になるのは傷みが進んだ建物に限られ、年度ごとに申込期間が決まっているため、該当しそうな場合は早めに確認しましょう。制度の詳細は高松市の空き家解体補助金まとめで解説しています。

まとめ:解体する前に、まず査定を

  • 多くの場合、まず古家付きで売り出すのが損のない進め方
  • 先に解体すると、解体費の先出し・固定資産税の増加というリスクを売主が背負う
  • 立地が良い・建物が危険など、更地が有利なケースもあるので個別判断が必要
  • 相続空き家の3,000万円控除は、改正により買主解体でも適用可能

「解体すべきかどうか」は、その土地の需要と建物の状態を見なければ判断できません。解体業者に見積もりを取る前に、まず不動産会社の査定を受けてください。査定で何を見るかは査定のポイントにまとめています。

よしもと空き家相談所では、古家付き・更地それぞれで売り出した場合の見通しを比較してご提案します。査定・ご相談は無料です。お問い合わせからお気軽にどうぞ。

※解体費用・税の取り扱いは個別条件により異なります。本記事は2026年5月時点の一般的な情報です。

よくある質問

Q.古家付き土地のまま売るのと、解体して更地で売るのはどちらが得ですか?

A.多くの場合、まずは古家付きのまま売り出すのが無難です。解体費(木造30坪で100万円以上が目安)を売れる前に負担せずに済み、建物を残せば住宅用地の特例で土地の固定資産税が上がらず、リフォーム目的・建替え目的の両方の買主に売れるためです。更地は買主の幅が狭まり、税負担も増えます。

Q.家を解体して更地にすると固定資産税はどうなりますか?

A.建物を取り壊して更地にすると住宅用地の特例が外れ、土地の固定資産税が上がります。小規模住宅用地は課税標準が1/6に軽減されているため、更地化で最大数倍になることがあります。売れるまで更地で持ち続けると、その間の税負担が増える点に注意が必要です。

Q.解体してからでないと相続空き家の3,000万円特別控除は使えませんか?

A.いいえ。2024年の改正で、売却した年の翌年2月15日までに買主が耐震改修または解体を行った場合でも特例が使えるようになりました。そのため、売主が先に解体しなくても3,000万円特別控除を適用できるケースがあります。


よしもと空き家相談所では、香川県高松市を中心に空き家の売却・活用のご相談を承っています。「うちの空き家、どうしたらいい?」そんなお悩みがあれば、お問い合わせページからお気軽にご連絡ください。

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吉本光輝
吉本 光輝
KC合同会社 代表 / 宅地建物取引士 / 空き家管理士1級

香川県高松市を中心に、空き家の売却・管理をお手伝いしています。空き家再生事業にも取り組んでおり、建物の状態を見る目と売主様の立場に立った提案が強みです。

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