結論: お盆(8月13日〜16日)の帰省は、県外在住者が実家の状態を直接確認できる数少ない機会です。1〜2時間あれば屋外・屋内の主要10項目をチェックできます。さらに親が存命のうちに「家族会議」で相続・書類・意向を話しておくと、将来の負担が大きく変わります。
- 屋外5項目(30分): 屋根・雨どい・外壁・庭木・塀の目視確認
- 屋内5項目(30分〜1時間): 雨漏りシミ・カビ・通水・郵便物・窓の開閉
- 家族会議3点セット: 登記名義・重要書類の保管場所・親の意向
帰省は実家チェックの最大のチャンス
「実家が心配なのはわかっているけど、なかなか帰れない」——県外在住で香川に実家を持つ方から、こうした声をよく伺います。年1〜2回の帰省機会のなかでも、お盆(8月13日〜16日)の滞在は特別です。
香川の台風シーズンは8月下旬〜9月にかけて本番を迎えます。香川県は台風の直撃は比較的少ないですが、四国に上陸する台風の強風の影響は高松にも届きます。お盆のタイミングで台風シーズン前の点検を済ませておくことは、時期的に合理的な選択です。
もうひとつ重要なのが、親がまだ住んでいる「空き家予備軍」にも点検が必要という視点です。日常的に暮らしていると、屋根の瓦のズレや雨どいの詰まり、裏手の外壁のシミは本人が気づかないまま劣化が進みがちです。年に一度、外の目で確認するだけで、大きなトラブルを未然に防げることがあります。
滞在できる時間が限られていても大丈夫です。屋外と屋内に分けて、それぞれ30分〜1時間を目安に確認しましょう。
屋外のチェック5項目(所要30分)
台風シーズン前に優先して確認したい屋外の5点です。屋根は地面から目視するだけでも、瓦の浮きやズレを確認できます。双眼鏡があれば細部も見やすくなります。
- 屋根の瓦(優先度:高)— 瓦のズレ・浮きは雨漏りの直接原因になります。ズレが目視できれば台風前に業者へ相談を
- 雨どい(優先度:高)— 落ち葉や泥の詰まり、継ぎ目の外れを確認。詰まると外壁への雨の染み込みにつながります
- 外壁のひび・シミ(優先度:中)— 横走りのひびは雨水浸入のサイン。放置すると内部から腐食が進みます
- 庭木・雑草の越境(優先度:中)— 枝や根が隣地に越境していると近隣トラブルの原因に。お盆前後は最も成長が旺盛な時期です
- 塀・ブロックの傾き(優先度:高)— 地震や台風で倒壊すると人身事故になりえます。傾きを感じたら早急に専門家へ
屋根・雨どい・塀の3点は台風前の優先対処ポイントです。春・秋の点検も含めた年間の管理手順は空き家管理の年間チェックリストもあわせてご覧ください。
屋内のチェック5項目(所要30分〜1時間)
屋内は5点を確認します。すでに空き家になっている実家では、通水も必ず行ってください。
- 天井・壁の雨漏りシミ(優先度:高)— 茶色いシミや膨れは雨漏りのサイン。屋外の屋根・雨どいの状態と照合すると原因を絞り込めます
- カビと臭い(優先度:高)— 押入れ・クローゼット・北側の部屋を重点的に確認します。高松の梅雨は締め切った空き家で1ヶ月でカビが広がることもあるため、お盆はカビ確認の重要なタイミングです
- 水回りの通水(優先度:中)— すでに空き家なら各蛇口を1〜2分流します。排水管の乾燥や詰まりの防止になります
- 郵便物・チラシの溜まり(優先度:中)— 郵便受けの溜まりすぎは「留守中の空き家」というサインになり、防犯上のリスクを高めます
- 窓・雨戸の開閉(優先度:低)— 木が膨張して開かなくなっていないか確認します。換気の通り道を確保するためにも大切です
屋内を確認したら、30分〜1時間の換気を行いましょう。特に梅雨が明けた直後のお盆では、こもった湿気を入れ替えるだけで状態が大きく改善します。換気の正しいやり方と頻度の目安は空き家の換気は月何回・1回何分?で詳しく解説しています。
点検よりも大事な「家族会議」——親と話しておくべき3つのこと
建物の点検と同じくらい大切なのが「家族会議」です。親が元気なうちに話せる機会は限られています。帰省中に以下の3点を確認しておきましょう。
① 実家の登記名義の確認
「登記が誰の名義になっているか」は、売却や相続の際に必ず問題になります。祖父母名義のまま何十年も経過しているケースも珍しくなく、その場合は売却時の手続きが大幅に増えます。
また、2024年4月から相続登記が義務化されました。相続した不動産を3年以内に登記しなければ10万円以下の過料の対象になります。「親名義の実家を将来相続したら、その時点から3年以内に登記が必要」という点を、家族で共有しておきましょう。登記の具体的な手続きは司法書士の専門領域ですが、制度の概要は相続登記の義務化はいつまで?にまとめています。
② 権利証・図面・通帳など重要書類の保管場所
いざ相続や売却が必要になったとき、権利証(登記識別情報)や固定資産税の通知書、建物の平面図などが見つからないと手続きが複雑になります。親が元気なうちに「どこに何がある」を確認・メモしておくだけで、将来の負担が大きく変わります。
③ 親の意向——この家をどうしたいか
「売るのか、誰かが住むのか、貸すのか」。親が意向を持っていても、兄弟姉妹間でその内容が共有されていないことがよくあります。「今すぐ決めなくていいけど、いつかは考えなきゃね」という話から始めるだけで十分です。帰省という自然な機会を活かして、一度話題にしてみましょう。
帰省チェックだけでは足りない理由
帰省は年1〜2回。お盆に点検を済ませても、梅雨(6〜7月)に締め切られた室内の状態や、8月下旬〜9月の台風直後のダメージまでは確認できません。
高松市の梅雨は湿度が非常に高く、締め切った空き家では1ヶ月でカビが広がることもあります。放置が進み、特定空家・管理不全空家に指定されて行政から勧告を受けると、住宅用地特例が外れて固定資産税が最大約6倍になるリスクがあります(実際は3〜4倍になるケースが多い)。詳しくは特定空家と固定資産税6倍のリスクをご覧ください。
「遠方からでもできる日常的な管理の工夫」は遠方の空き家を管理する方法にまとめています。また当相談所の空き家管理サービスでは、月1回の巡回点検と写真付きレポートをお届けし、帰省を待たずに状況を把握できます。管理サービスの詳細はこちら。
県外にお住まいの方へ
帰省中に点検してみて、「そろそろ売却も」と家族の話がまとまった場合、香川に来ることなく売却まで完結できる仕組みがあります。LINEでの写真のやり取りによる概算査定から、オンラインの重要事項説明(IT重説)と契約書の郵送まで、一度も来県せずに売却を進められます。詳しい流れは来県ゼロで香川の実家を売却する方法をご覧ください。
帰省中に気になる箇所の写真を撮っておいて、そのままLINEで送っていただければ、プロの目で状態をお伝えします。「これは修繕が必要?」「売るとしたらどのくらいになる?」など、お気軽にご相談ください。お問い合わせ・LINE相談はこちら。




