結論: 高松中央商店街の8商店街には、新規開業者の内装・外装・設備工事費を最大100万円補助する「創業新規出店補助金(令和8年度)」があります。この補助金はテナント(借主)が申請するものですが、オーナーにとっての意味は大きい——テナントの初期費用が下がるぶん、あなたの空き店舗が成約しやすい環境になっているからです。令和8年度は現在受付中で、受付期限は令和9年1月29日(予算上限到達次第終了)です。
「商店街の空き店舗を貸したいが、借り手が見つかるか不安」と感じているオーナーの方は、この補助制度を把握しておくだけで、テナント候補への提案の幅が変わります。この記事では補助金の詳細と、商店街で店舗を貸すときに押さえておきたいポイントを整理します。
なお、空き店舗を貸す基本的な流れ(査定・募集・契約の5ステップ)は空き店舗を貸したい人が最初に読む記事にまとめています。本記事はその商店街版・補助金編として読んでいただけます。
高松中央商店街の空き店舗——定性的な現状
高松市の中心部には、複数の商店街が連なるアーケード街があります。来街者のライフスタイルの変化や世代交代にともない、後継者不在・営業終了によって一部の店舗が空き店舗となっているエリアが見受けられます。
こうした空き店舗をそのまま放置すると建物の劣化が進み、商店街全体の雰囲気にも影響します。一方で、立地の良さや来街者の流れ自体は残っており、新しい形の出店者にとっては魅力的な出店先でもあります。
近年は飲食店・物販にとどまらず、コワーキングスペース・ポップアップストア・地域活動の拠点など、従来の「お店」の枠を超えた活用も増えています。高松市の補助金制度は、こうした新しい担い手を呼び込むための環境整備の一環です。
出店側が使える「創業新規出店補助金」
高松市が設けている「高松市高松中央商店街創業新規出店補助金(令和8年度)」の主な内容を整理します。
対象となる8つの商店街
補助の対象となる商店街は次の8つです。高松中心部の主要エリアが網羅されています。
- 高松兵庫町商店街
- 高松片原町西部商店街
- 高松片原町東部商店街
- 高松丸亀町商店街
- 高松ライオン通商店街
- 高松南新町商店街
- 高松常磐町商店街
- 高松田町商店街
補助率と上限額
| 区分 | 補助率 | 上限額 |
|---|---|---|
| 通常 | 補助対象経費の 1/4 | 50万円 |
| 特例 | 補助対象経費の 1/2 | 100万円 |
特例(1/2・100万円)の適用には、認定創業支援事業計画による支援の受講が必須です。商工会議所など認定支援機関が主体となるプログラムへの参加で、より手厚い補助が受けられる仕組みになっています。
補助の対象経費
補助金の対象となる費用は次の3種類です(いずれも空き店舗の改装に係るもの)。
- 内装工事費
- 外装工事費
- 設備設置工事費
工事を行う主体はテナント(借主)です。オーナーが自ら発注する工事は対象外になります。
申請要件
補助を受けるには次の条件をすべて満たす必要があります。
- 新規創業者(個人は開業5年未満、法人は設立5年未満)
- 申請日時点で高松中央商店街に未出店であること
- 商店街組合員となること
- 週5日以上の営業を行うこと
- 1年以上継続して経営する意思があること
- 経営相談機関での相談受講が必須
受付期間と窓口
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受付期間 | 令和8年4月1日〜令和9年1月29日(予算上限到達次第終了) |
| 受付状況 | 現在受付中 |
| 窓口 | 高松市役所 7階 産業振興課 |
| 電話 | 087-839-2411 |
出典:高松市「高松中央商店街創業新規出店補助金(令和8年度)」(2026年7月6日確認)
貸すオーナー側から見た「補助金がある環境」の意味
この補助金はテナントが申請・受領するものです。オーナーが直接申請することはありません。では、なぜ空き店舗を貸したいオーナーが知っておく意義があるのでしょうか。
スケルトン渡し・現状渡しでも借主が内装費を補助で賄える
補助の対象は「空き店舗の改装に係る内装・外装・設備工事費」です。つまり、テナントが改装工事を行うことが前提です。
オーナーが内装を整えて貸す場合だけでなく、テナントが自分でリノベーションする現状渡し・スケルトン渡しでも、テナントはこの補助を活用できます。内装投資の一部を補助でカバーできるため、テナントにとっての開業ハードルが下がり、成約につながりやすくなります。
「週5日以上・1年以上継続」の要件=長く商売を続ける出店者が来る
補助を受けるためには週5日以上の営業・1年以上の継続経営が要件です。補助を目当てに出店する新規創業者は、逆に言えば本気で商売を続けようとしている人です。短期間での撤退リスクが相対的に低く、オーナーにとっても安定した賃貸関係が期待しやすい環境です。
テナント候補の初期費用が下がり、交渉の幅が広がる
内装費を補助で賄える分、テナント候補の初期費用の総額は抑えられます。「初期費用が高すぎる」と躊躇していたテナント候補にも、交渉の余地が生まれることがあります。補助制度の存在を説明できるオーナー・仲介会社のほうが、テナント候補に選ばれやすくなります。
商店街の店舗を貸すときの注意点
アーケード・組合との関係
高松中央商店街の物件は、アーケード(屋根つき商店街)内にあることが多く、商店街組合が管理する共用部分(アーケード・街路灯・清掃など)があります。テナントが組合員となることは補助金の申請要件にも含まれており、組合費の負担が入居者に発生する点を事前に説明しておくことが大切です。
また、賑わいの維持のため業種に制限を設けている商店街もあります。テナント候補の業種が認められるかどうか、募集前に確認することをおすすめします。
古い建物の設備確認
商店街の店舗は築年数が経過しているものも少なくありません。電気の契約容量(飲食店は特に大電力が必要)、排水設備・グリーストラップの有無、ガス管の状態は、内見前に整理しておくと条件交渉がスムーズになります。
用途変更について
住宅・倉庫など店舗以外の用途で使われていた建物を店舗として活用する場合は、用途変更の手続きが必要になることがあります。2023年(令和5年)の建築基準法改正により、用途変更の確認申請が必要な床面積の閾値が200㎡超に引き上げられました。200㎡以下の小規模な転用では確認申請が不要になりましたが、防火区画・避難経路などの設備基準を守る必要は引き続きあります。詳細は自宅を店舗にするときの用途変更で解説しています(2026年7月23日公開予定)。
当所では用途変更の手続き内容のご案内と建築士などの専門家のご紹介を行っています。手続き自体の代行は対応範囲外ですが、専門家への橋渡しまでサポートします。
空き店舗活用のご相談から賃貸仲介まで、全体の流れは空き店舗活用のご案内にまとめています。
県外にお住まいの方へ
「香川の商店街に空き店舗があるが、自分は東京・大阪など県外に住んでいるので現地に行けない」というオーナーの方も多くいらっしゃいます。
よしもと空き家相談所では、現地確認・内見の立ち会い・鍵の管理・条件交渉まですべての現地対応を代行しています。オーナー様は書類への確認と必要な判断のみで、来県ゼロで賃貸仲介を進めることができます。
また、空き店舗として放置している間の建物管理も承っています。月1回の巡回・換気・通水で内見時の印象を維持する空き家管理サービスもご活用ください。
香川の物件を遠方から活用・処分する方法の全体像は県外からの売却・活用まとめもご覧ください。
まとめ:補助金という追い風を活かして空き店舗を動かそう
- 高松中央商店街の8商店街には、新規開業者向けの**創業新規出店補助金(最大100万円)**がある(令和8年度・現在受付中)
- 対象経費は内装・外装・設備工事費。現状渡し・スケルトン渡しでも借主が補助を使える
- 申請要件(週5日以上・1年以上継続)により、本気で商売を続ける出店者が来やすい
- アーケード・組合との関係、古い設備の状態確認、用途変更の要否は貸す前に整理を
- 県外オーナーも来県ゼロで賃貸仲介を進められる
よしもと空き家相談所では、商店街の空き店舗について「貸せるか」「どのくらいの賃料が見込めるか」の賃料査定を無料で承っています。補助金制度を踏まえた提案も含め、お問い合わせまたはLINEでお気軽にご相談ください。
出典・参考(2026年7月6日確認)





