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売買仲介2026.09.03 (木)

店舗の賃料はどう決める?テナント賃料の考え方と相場の見方【高松】

店舗の賃料は「周辺の募集事例・坪単価・投資回収(利回り)」の3つの視点で考えます。保証金やフリーレントなど募集条件も実質賃料に影響。高松の立地傾向と高く決めすぎるリスク、賃料査定の頼み方まで中立に解説します。

店舗の賃料はどう決める?テナント賃料の考え方と相場の見方【高松】

結論: 店舗(テナント)の賃料は「①周辺の募集事例 ②面積・坪単価 ③投資回収(利回り)」という3つの視点をすり合わせて考えます。加えて、保証金・礼金・フリーレント・原状回復の負担区分といった募集条件も「実質の賃料」を左右する要素です。店舗は住宅のような公表統計が乏しく、実際の募集・成約事例をもとに個別に判断するのが実態のため、金額を機械的に断定することはできません。高く設定しすぎると空室期間が延びて逸失家賃がふくらむため、最後は現地確認のうえで早期成約が見込める賃料帯を検討します。県外にお住まいでも、現地確認から募集・交渉まで当所が代行します。

「空き店舗を貸したいが、いくらで貸せるのか、賃料はどう決めればいいのかがわからない」——高松市で店舗や店舗付き住宅を持て余しているオーナーからよくいただくご相談です。この記事では、事業用物件の賃貸仲介に取り組む宅地建物取引士の視点で、賃料を決めるときの考え方を中立に整理します。個別物件の賃料は現地や近隣事例を確認しないと出せませんが、「どんな見方で決まるのか」を知っておくと、査定額の妥当性を自分で判断できるようになります。

店舗の賃料を考える3つの視点

店舗の賃料は、ひとつの計算式で自動的に決まるものではありません。次の3つの視点を突き合わせて、「早期に借り手が見つかり、かつオーナーの手残りが納得できる」賃料帯を探るのが実務です。

①周辺の募集事例から見る(比較法)

もっとも実態に近いのが、近隣で募集・成約している同種物件の賃料と比べる方法です。同じエリアで、面積・階数・築年・駐車場の有無が近い店舗がいくらで募集されているか、実際に成約したのはいくらかを集めて目線をつくります。

店舗は住宅のように公表された統計が乏しく、レインズ(不動産流通標準情報システム)や現場で集めた事例が判断材料の中心になります。だからこそ「同じ商店街だから同じ賃料」とはならず、通行量・角地かどうか・視認性といった細かな条件で差が出ます。

②面積・坪単価から見る

募集賃料を1坪(約3.3㎡)あたりの単価=坪単価に換算して比較する見方です。「月額賃料 ÷ 坪数 = 坪単価」で計算し、近隣事例の坪単価と照らし合わせます。面積の異なる物件どうしを同じ物差しで比べられるため、事例比較と組み合わせて使います。

ただし、坪単価は立地・階数・用途で大きく変わり、公表された一律の相場があるわけではありません。「この地域は坪◯円」と断定するのは危険で、あくまで事例から導いた目安として扱います。

③投資回収(利回り)から見る

オーナー側の視点として、その物件からどれくらいの家賃収入を得たいか=利回りから逆算する見方もあります。物件の資産価値や、貸し出すためにかけた改修費・維持費に対して、年間家賃がどの程度かを意識する考え方です。

ただし、これは「オーナーの希望」であって、そのまま市場で通るとは限りません。希望利回りから出した賃料が近隣事例より高ければ、借り手はつきにくくなります。①②の市場目線と③の希望をすり合わせるのが現実的な進め方です。

募集条件も「実質の賃料」に効く

賃料を考えるとき、月額の数字だけを見ていると判断を誤ります。借主が負担する総コストは、次のような募集条件によって大きく変わり、実質の賃料を左右するからです。

  • 保証金(敷金):退去時の原状回復や滞納に備えて預かるお金。店舗は住宅より高めに設定されることが多く、借主の初期負担に直結します。
  • 礼金:契約時にオーナーへ支払われ、返還されないお金。募集の強気・弱気が表れる部分です。
  • フリーレント:入居後の一定期間、賃料を無料または減額にする条件。開業準備期間の負担を軽くして申し込みを促す手法で、月額を下げずに実質の負担を下げられます。
  • 原状回復の負担区分:退去時にどこまでを借主が戻すか(スケルトンに戻すのか、造作を残せるのか)。この区分は借主のコスト感に影響し、間接的に「払える賃料」を左右します。

たとえば「月額は高いがフリーレント3ヶ月」と「月額は低いがフリーレントなし」では、借主が実際に負担する総額が近くなることもあります。表面の月額と募集条件はセットで設計するという視点が、店舗賃料では特に重要です。

居抜きで貸すかスケルトンに戻して貸すかは、原状回復や造作の扱いと直結します。詳しくは居抜きとスケルトン、貸すならどっちもあわせてご覧ください。

高松ならではの相場観——中心市街地とロードサイドの傾向

高松市内で店舗の賃料を考えるときは、エリアの性格の違いを押さえておくと目線がつかみやすくなります(あくまで傾向で、個別物件の金額は事例確認が前提です)。

  • 中心市街地・商店街:丸亀町・兵庫町といった中央商店街エリアや、ことでん・JRの駅周辺は、通行量の多いメインストリート沿いと路地奥とで条件が大きく分かれる傾向があります。同じ商店街でも、視認性と人通りで候補テナントの幅が変わります。
  • ロードサイド:幹線道路沿いは自動車での来店が前提になり、駐車場の有無・台数が賃料と集客力を大きく左右します。香川では「駐車場あり」が来店型業種の必須条件に近く、店前や隣接地に駐車スペースを確保できるかがポイントです。

同じ「高松市の店舗」でも、立地の性格によって狙える業種も適正賃料の目線もまったく違ってきます。だからこそ、現地を見て周辺事例と突き合わせる工程が欠かせません。

賃料を高く決めすぎるリスク——空室期間の損失

オーナーとしては1円でも高く貸したいのが自然な気持ちですが、相場より高く設定しすぎると内見・申し込みが入らず、空室期間が延びるというリスクがあります。

見落とされがちなのが、**空室が続く間の「逸失家賃」**です。月額を少し下げて早く決めた場合と、強気の賃料で数ヶ月空室のまま募集を続けた場合を比べると、後者のほうが年間の手残りは少なくなることが少なくありません。加えて、空室中も固定資産税・都市計画税や火災保険、建物の維持費は発生し続けます。

「高く貸す」ことと「トータルで得をする」ことは必ずしも一致しません。まずは早期成約が見込める賃料帯を近隣事例から確認し、そこから条件を調整するのが安全な進め方です。募集を始める前段の全体像は空き店舗を貸したい人が最初に読む記事にまとめています。

仲介手数料(媒介報酬)の考え方

賃料の目線と並んで気になるのが、貸すときにかかる費用です。事業用(非居住用)賃貸の**媒介報酬は、貸主・借主から受け取れる合計の上限が「借賃の1ヶ月分+消費税」**と法令で定められています(宅地建物取引業者が受けることができる報酬の額・昭和45年建設省告示第1552号)。

居住用賃貸では貸主・借主それぞれへの請求が原則0.5ヶ月に制限されますが、事業用の場合は合計1ヶ月以内であれば配分は自由です。いずれも入居者が決まって初めて発生する成功報酬型で、募集中に仲介料がかかることはありません。賃料をいくらに設定するかは、この媒介報酬の基準額にもそのまま影響します。

プロに賃料査定を頼む流れ

「うちの店舗はいくらで貸せるのか」を知るいちばん確実な方法は、現地と近隣事例をふまえた賃料査定を依頼することです。当所での流れは次のとおりです。

  1. 相談・ヒアリング:物件の所在地・面積・階数・築年数・現在の状態、貸したい業種の希望などを伺います。査定・相談は無料です。
  2. 現地確認:担当者が物件を実際に確認し、通行量・駐車場・視認性・建物の状態をチェックします。
  3. 賃料査定・募集条件の提案:近隣の募集・成約事例をもとに、早期成約が見込める賃料帯と、保証金・フリーレントなどの募集条件をセットでご提案します。
  4. 募集開始:ご納得いただいた条件でレインズ登録・ポータル掲載を行い、募集を始めます。

この段階で「必ず貸してください」ということはありません。まずは現状の目線を知るところから始められます。テナント募集・賃料査定の窓口は空き店舗の活用・テナント募集にまとめています。

県外にお住まいの方へ

「香川に店舗や店舗付き住宅があるが、自分は県外に住んでいて現地対応できない」というオーナーは多くいらっしゃいます。

よしもと空き家相談所では、現地確認・賃料査定・内見の立ち会い・鍵の管理・条件交渉まで、現地対応をすべて代行しています。オーナー様には書類への署名・捺印と必要なご判断だけをしていただければ、来県ゼロで賃貸仲介を進めることができます。募集が決まるまでの空き期間に建物を良い状態に保つ空き家管理サービス(ワンコイン500円(税込)〜)も、内見時の印象維持に役立ちます。

遠方から香川の物件を活用する方法の全体像は県外からの売却・活用まとめにまとめています。

まとめ

  • 店舗の賃料は「①周辺の募集事例 ②面積・坪単価 ③投資回収(利回り)」の3つの視点をすり合わせて考える
  • 保証金・礼金・フリーレント・原状回復区分などの募集条件も「実質の賃料」を左右する
  • 高松では中心市街地とロードサイドで立地の性格が異なり、金額は個別の事例確認が前提(一律の坪単価はない)
  • 相場より高く決めすぎると空室期間の逸失家賃で損をすることがある
  • 事業用の媒介報酬は貸主・借主合算で借賃1ヶ月分+消費税が上限(成約時のみ)
  • 個別の賃料は現地と近隣事例を確認してから——県外在住でも現地対応はすべて代行

参考資料・情報確認日


「うちの店舗はいくらで貸せる?」——具体的な賃料は、現地と近隣事例を確認したうえで個別にご提示します。断定できないからこそ、まずは現状を見せていただくのがいちばんの近道です。お問い合わせ、またはLINEでお気軽にご相談ください。査定・相談は無料、県外にお住まいの方も来県ゼロで進められます。

よくある質問

Q.店舗の賃料はどうやって決めればいいですか?

A.近隣の募集事例・面積あたりの坪単価・投資回収(利回り)の3つの視点をすり合わせて決めるのが基本です。店舗は住宅のような公表統計が乏しく、実際の募集・成約事例をもとに個別に判断するのが実態です。数字だけで機械的に決まるものではないため、立地や建物の状態を現地で確認したうえで賃料帯を検討します。

Q.保証金やフリーレントは賃料と関係ありますか?

A.はい、募集条件は「実質の賃料」に直結します。保証金・礼金・フリーレント(一定期間の賃料無料)・原状回復の負担区分などは、借主が負担する総コストを左右するため、月額の賃料と一体で設計する必要があります。表面の月額を高くしてもフリーレントを長く付ければ、実質の利回りは下がります。

Q.賃料を高く設定するとどうなりますか?

A.相場より高く設定すると内見や申し込みが入らず、空室期間が延びるリスクがあります。空室が続く間の逸失家賃は、月額を少し下げて早く決めた場合の差額を上回ることが少なくありません。まずは早期成約が見込める賃料帯を近隣事例から確認するのが安全です。


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吉本光輝
吉本 光輝
KC合同会社 代表 / 宅地建物取引士 / 空き家管理士1級

香川県高松市を中心に、空き家の売却・管理をお手伝いしています。空き家再生事業にも取り組んでおり、建物の状態を見る目と売主様の立場に立った提案が強みです。

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