「下灘 賃貸」で検索しても物件が出てこない理由
ホームから瀬戸内海を一望できる「日本一海に近い駅」、JR予讃線・下灘駅(愛媛県伊予市双海町)。一度訪れて「ここに住みたい」と思い、賃貸物件を検索した方も多いのではないでしょうか。
しかし大手の賃貸ポータルサイトで探しても、下灘駅周辺の物件はほぼ出てきません。これは「住める家がない」からではありません。家はあるのに、市場に出ていないのです。
理由は大きく3つあります。
- 持ち家文化のエリアで、もともと賃貸市場が小さい — 貸家として建てられた物件がほとんどない
- 家を持つ世代が貸し出しに慣れていない — 相続した家をどう扱えばいいかわからず、空き家のまま置かれている
- 不動産会社の商圏から外れやすい — 賃料水準が低く、管理の手間に対して仲介する事業者が少ない
つまり下灘エリアの住まい探しは、「賃貸サイトで探す」のではなく「空き家にアクセスする」のが正解です。
現実的な探し方:伊予市空き家バンク
伊予市には空き家バンクがあり、NPO法人空き家サポート伊予が伊予・双海・中山の3地域の物件を扱っています。下灘駅のある双海地域の物件も登録されています。
- 売買物件が中心ですが、賃貸可能な物件が出ることもあります
- 物件は「現状渡し」が多く、改修前提で考える必要があります
- 伊予市には移住者向けの住宅改修支援補助金があり、空き家バンク物件の購入・賃借で改修費の補助が受けられる場合があります(条件・予算枠は年度により変わるため、最新情報は市の窓口でご確認ください)
希望のエリアと条件を伝えて「出てきたら連絡をもらう」関係を作っておくのが、この種のエリアでの探し方のコツです。空き家バンクの物件は公開と同時に決まることも珍しくありません。
実際に下灘で動いているプロジェクトもある
私自身、下灘駅のすぐそばで進んでいる古民家を宿に再生するプロジェクトを手伝ったことがあります。元駅員さんの住まいだった木造住宅が、「海の見える宿」に生まれ変わろうとしている現場です。壁を壊した瞬間に窓の向こうへ海が広がった光景は忘れられません。そのときの様子は下灘駅そばの古民家で壁をぶち壊してきた話に書いています。
下灘駅は海外からの観光客も絶えない集客力のある場所です。「住む」だけでなく「泊まれる場所をつくる」「店を開く」という形でも、空き家が動き始めています。
下灘エリアに家を持っている方へ
逆の立場——「親の家が下灘にあるが、誰も住んでいない」という方へ。
その家は、上で書いたとおり探している人がいるのに市場に出ていない家かもしれません。選択肢は次のとおりです。
- 貸す — 空き家バンクに登録すれば、移住希望者とつながる窓口になります
- 売る — 同じく空き家バンクのほか、観光地に近い物件は事業用途の引き合いもあります
- 活用する — 宿泊施設や店舗として活用される例がこのエリアでも出てきています。考え方は空き家の活用方法を比較にまとめています
ひとつ確実なのは、放置すると選択肢が減っていくことです。傷みが進むほど「貸せる家」から「解体するしかない家」に近づいていきます。
まとめ
- 下灘駅周辺の賃貸は、ポータルサイトではなく伊予市空き家バンクから探すのが現実的
- 移住者向けの住宅改修補助金が使える場合がある
- 家を持っている側は、空き家バンク登録・売却・宿泊活用など市場に出すだけで需要とつながる可能性がある
よしもと空き家相談所の営業エリアは香川県高松市周辺のため、下灘エリアの物件仲介は行っていません。ただ、空き家を「貸す・売る・活用する」ときの考え方や進め方の整理は、エリアを問わずお問い合わせやLINEでお気軽にどうぞ。香川県内の空き家のご相談はもちろん直接お手伝いできます。
※空き家バンク・補助金の制度内容は2026年6月時点の情報です。最新の条件は伊予市の窓口でご確認ください。




